第14回感性認知ビジネス実践部会交流会 議事録

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日本感性工学会

第11回日本感性工学会大会認知ビジネス実践部会セッション

第14回感性認知ビジネス実践部会交流会 議事録

日 時:2009年 9月 9日

14:20~16:20

場 所:芝浦工業大学豊洲キャンパス

日 時:2009年 9月 9日

20:00~21:30

場 所:北の台所 呑斗豊洲 IHIビル店

◆話題提供

◇ビジネス現場の感性インテリジェンス


1.部会長 小阪裕司部会長

?ビジネス現場と感性研究をいかにつなげるか?


2.工学院大学大学院工学研究科 正木圭さん

ケーススタディー:研究側から

?実験を実際にビジネス現場で行うには?


3.(有)シルク 石井康友さん

ケーススタディー:ビジネス現場から

?研究協力における現場および顧客に対する取り組み?

◆信州大学・上條正義教授を招いてのパネルディスカッションならび質疑応答(要約)(上條氏)

・自己紹介

専門は計測全般。人間にまつわる物の使い勝手、見えない物をいかに  定量化し評価するかを行っている。  しかし、いかに定量化するかだけでは現場で使い物にならない。どう伝えるか、伝わるような情報にして、いかに提示していくかが非常に重要である。  そんな中、小阪さん認知ビジネス実践部会の話を聞き、実際にどのように  情報を伝えるのかをやっていて新鮮で目から鱗が落ちる思いがしている。

・2人の発表を聴いて


・2人の発表を聴いて   現場と研究者のコラボレーションにおいてお互いの理解が必要。  この際、使っている言葉を合わせる必要がある。各立場で専門用語など  使う言葉の形容が違うために意志の疎通が行われにくい。  石井さんと正木さんの間では共感、共有、共創があった事が成果を出せた。

・どうデザインして伝えるのか

マスター(石井さん)の話を聞いていて感じたのは「誰が誰に何を伝えるのか」何を伝えるのかのデザインの前に、誰からの情報なのかが非常に重要で、人と人の繋がりをきちんと作ってあることが基本要素として必要だ。

(小阪部会長)

・上條先生の、「共感、共有、共創があった事が成果を出せた」というお話を聞いていて、やはり現場と研究との言語差が課題であることを感じる。

(上條氏)

・研究系とのやりとりでは共通の言語であまり問題はないが、営業系などの方と  の間では、言葉の理解がなく共通のプロトコルが必要になってくる。

(小阪部会長)

・現場と研究との間での共創にはやはり言葉の統一が必要。

・石井さんも言っていたが、何をやりたいのか、したいのかを明確化しておく必要性が大切である。

・上條先生が行った共同研究を申し出た際の販売現場の反応は?

(上条氏)

・情報デザインのリサーチとして、お菓子を売るということをやった。  私が説明を行った時とまったく同じ情報を店主の方が説明した場合、どっちが  美味しく感じて欲しくなるのかを調べた。

・結果は店主さんの方が美味しいという結果が出た。

・情報デザインがきれいに仕上がっていなくてもお客さんの心を動かす要素があるという事が分かった。

(小阪部会長)

・来られている方の中でビジネス現場の方で研究者とジョイントしたいという方はいらっしゃいますか。

(数理システム 小木さん)

・営業を担当していますが、私どものような営業担当とこういった実験をやってくださるとありがたいと思いました。普段からチラシやDMは送っているので小さめの会社で、ちょっと悩んでいる営業担当の方との実験は研究者側にとっては良い実験現場になるのではないだろうか。

(小阪部会長)

・そのような方々は今日の様な話をほとんどご存じないので、何某かの研究者とセールス・マーケティング上の悩みを共有出来るとはおよそ考えたこともないが、それに気付けば良いのではないかというご主旨ですね。

(数理システム 小木さん)

・巡り会う場がない。場があればコラボレーション出来るのではないか。

(小阪部会長)

・今のような意見をどう思われますか。

(石井さん)

・自社の場合、家族経営で出来る規模ですので、実験はすぐに出来る。

・反応率を上げるというのはどこにも理論も鉄則もない。 非常に簡単だが、良ければ続ける、悪ければ変える。そういう物の集約が売り上げにつながる。

・意識的に出来る人とならば研究と結びつく。

(九州大学 坂口氏)

・感性インフォメーションではなく、感性インテリジェンスというのが重要。  今回の大会のテーマを最も体現している発表だったのではないか。

・現場に宿るリアリティーの中にインテリジェンスが立ち上がる。  実験室的な条件で限定された流れの中では、つかみ得ないものだ。

・現場のシーンの中で共に学んで行く事が大切。 研究の方向も多様化する必要性がある。

(小阪部会長)

・今後もビジネスと研究の接点を作っていきたい。

・マーケティング、リレーションシップなど広範囲に人の感性が影響しているので日本感性工学会はこんな事をやっているといろんな方にお話していただきたい。

・長時間に渡りありがとうございました。

(閉会)



議事録担当 虎島秀一

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