第9回感性認知ビジネス実践部会を開催
日本感性工学会
第9回感性認知ビジネス実践部会 議事録
日 時:2008年 5月 14日
15:30~17:30
場 所:品川インターシティA棟
30F 会議室
出席者:部会員75名中14名
1. 部会開始挨拶
田中副部会長:皆さんご苦労様です。今回で9回目を迎えるとは驚きです。それでは早速本日の部会の進行予定です。会計報告、活動の形と会費の有効な使い方、春季大会での部会長の気づき、秋季大会の話し、最後にBGMの実験報告をフリーディスカッションでというスケジュールで行きます。それでは議題に移ります。
2. 会計報告
柴山明輝会計監査:平成19年度会計報告を柴山会計監査より報告
参加者全員承認。
3. これからの活動の形と会費の有効な使い方に関する提案
小阪部会長: 会計の通り部会には現在130万円の予算がある。これをどう有効に活用するかが課題である。
現時点では、この部会が(小阪が主宰する)ワクワク系マーケティング実践会のメンバーが中心になって部員が集まって出来た経緯から、多くの部会員は純粋な研究者ではない。ただ昨今、顧客ロイヤリティー協会の会長などのように、実践会以外のメンバーも増えてきている。学会の部会である以上、本部会でもケーススタディーを中心にチームで研究を発表していき、予算の有効活用も考えたい。
また新たに始まるKANSEIカフェの取り組みにも、使える予算内で、必要に応じて協賛という形でサポートをしていきたい。そうなった場合、部会員は自由に参加できる条件にする。
その他でも余った予算を有意義に使うため機会やイベントを仕掛けて行きたい。
参加者全員承認。
3)春季大会(仙台)の報告
小阪部会長: 非常に感性工学会らしい大会だった。
①ナイトセッション テーマ:酒と感性
旅館で蔵元秘蔵の酒『感性』を飲みながらの酒造会社社長の話
②佐藤繊維の社長の特別講演
・山形の社員数数十名の繊維会社ですが世界に通じる会社。
・インターナショナルとグローバルの違い。
・グローバルになるのに英語は必要ない。どうしてもこの人と仕事がしたい!と世界が認めればグローバルになっていく。
・佐藤繊維のブランド「エムアンドキョウコ」は当初日本では見向きもされなかった。しかしニューヨークでブレイク。その後日本に逆輸入される。
・結局良い商品を作ってもその価値が伝えられないとつぶれてしまう。
・倒産する同業者の機械を買うことで技術を受け取る。
・凄い物を作ってその凄さを伝えることが一番。
・日本の名だたる繊維会社が出展することさえ出来ないヨーロッパの糸の展示会に出展した。
・TVに出演するときも肩書きを『糸作家』としそのために髪型を変えた。
・一流ブランドが使いたくなる糸を作るのが夢だった。その展示会で数社が採用
を決定。また同じような話が新聞で紹介されていた。
・グローブトロッター(鞄ブランド)も福井の生地を採用。パラシュートを織る機械を150回改良して作った縄文織。
・熊本の橙書店はカフェから本屋も始める。そこで見つけた面白い雑誌『リス』。
素直に売る、これからの八百屋を目指す若き八百屋やなぜ魚屋をやりたいかを熱く語る若き魚屋の店主を紹介などの特集がある。
4. 秋季大会について
小阪部会長: 今まで通り開かれた大会にしたい。現会長、副会長も「研究は現場で使われてこそ意味がある」と言っている。先ほど報告のあった春季大会は大好評。来年は宝塚。
9月の大会も昨年同様、部会で企画セッションを行う。
日経レストランのレストランサイエンス研究所の実験結果を報告。
あと2名、亀田部員、菅原部員が研究発表。当部会は感性工学会に社会の現場
で本当にやっていることを見せる、本当にやっていることを学術研究する場。
5.BGMの実験報告
1)千葉部員(酒類販売)
お客には実験できなかったが社内で朝のミーティングで実験。BGM無しでは激論。
BGMはハワイアン。当初耳障り。その後穏やかになる。
2)竹原部員(運送業)
3年前から事務所にBGMを採用。事故が減るのではないかと思ってのこと。
3)菅原部員(和食店)
・BGMはお店には必要。オールディーズ、フォーク、ジャズを和食店で流す。年配者はもちろん若者も嫌がるものはいない。
・食べる時間、空間をトータルで考えやれることは全てやる
・割り箸をやめて特別な箸を使い始めたときの話。NLで箸を作っている場所から紹介した。すると、箸を使い始める日には箸を見に来店した客があった。もちろんその箸は店で販売。
・その他ヒマラヤの岩塩、化粧品なども売っている。化粧品は口コミで北海道からも注文が入る。
・落語の好きな単身赴任中の方の誕生日を祝う会では、落語家を呼びさらに奥さんを内緒で呼んだりする"思いがけないプレゼント"を用意する。
6.最後の挨拶
田中副部会長:お疲れ様でした。